画像版 KH 220421 萩原孝基判決書 川神裕訴訟 H191019国保税詐欺 #川神裕学習院大学教授 平成28年(ネ)第702号 不当利得返還請求事件 #川神裕裁判官 #飯畑勝之裁判官 #森剛裁判官
Ⓢ KH 211130 訴状 川神裕宛ての訴状
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Ⓢ KH 211130証拠説明書と甲号証
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Ⓢ KH 220118 川神裕答弁書 萩原孝基裁判官
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Ⓢ KH 220124 原告第1準備書面 萩原孝基裁判官
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Ⓢ KH 弁論調書と証人等目録 川神裕訴訟
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KH 220421 萩原孝基判決書 01川神裕訴訟
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令和4年4月21日判決言渡 同日原本交付 裁判所書記官
令和3年(ワ)第30950号 証明請求事件
口頭弁論終結日 令和4年3月15日(第1回口頭弁論)
判決
埼玉県越谷市大間野町○○丁目××番地
原告 上原マリウス
東京都豊島区目白1丁目5-1 学習院大学内
被告 川神裕
主文
原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1 請求
被告(川神裕)がした事実認定の手続きが、適正手続きであったことを、証明しろ。( 作為給付請求事件を提起した )
第2 事案の概要
1 本件は、東京高等裁判所平成28年(ネ)第702号事件の当事者であった原告が、当該裁判の裁判長裁判官であった被告(川神裕)に対し、国民健康保険税の納付場所が真偽不明の状態でありながら、直接証拠の取調べを行わずに弁論を終結し、当該事件の判決において間接事実からの推認により事実認定を行ったことが違法であると主張し、当該事件の判決における事実認定の手続が適正であったことの証明を求める事案である。
2 被告(川神裕)は、当該事件の審理に関与し、判決をしたことを否定するものではないと主張する一方で、手続が適正であったことを「証明」する法的義務がある旨を定める法律上の規定がない、訴訟の審理手続きに不服がある当事者は上訴その他の不服申立ての手続きによって違法の是正を求めることが予定されているのであり、裁判官に「証明」をする法的義務を負うことはこうした制度設計の趣旨に沿わないから、裁判官に「証明」を求める法的権利はないと主張して争っている。
□ 220421萩原孝基判決書<2p>2行目から。
第3 裁判所の判断
1 原告の請求に係る法的根拠について
(1) 弁論の全趣旨によれば、原告は、東京高等裁判所平成28年(ネ)第702号事件の当事者であり、被告(川神裕)は、当該事件の審理を担当し、判決をした裁判官であると認められる。
原告は、これを前提に、公務員には説明責任が有ることを根拠として、前記第1のとおりの判決を求めている。
□ 220421萩原孝基判決書<2p>9行目から。
(2) そこで検討すると、裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果を斟酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断するものとされ(民事訴訟法二四七条)。また、判決書には理由を記載することを要するとされている(民訴法二五三条1項三号)から、裁判所を構成する裁判官には、争いのある事実をどのような証拠等の根拠により確定したかを判決書中に明らかにして説明する法律上の義務があるといえる。
しかし、裁判所法、民事訴訟法その他の法律を通覧しても、裁判官自身に対し、関与した手続きの適正を関与後に証明することを求める権利を定める明文の規定は見当たらない。
加えて、法律上、判決に不服があれば控訴することができ(民事訴訟法二八一条1項)、また、判決に理由を付せず、又は理由に食い違いがあることは上告の理由とされ(民訴法三一二条2項六号)、法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件は上告受理の申立ての事由とされている(民訴法三一八条1項)ことからすると、裁判官のこうした義務違反の有無の判断及びその是正は、当該裁判官の担当が第1審であるか控訴審であるかにかかわらず、上訴により、他の裁判所が行うこととされている。
そして、上訴の手続きにおいて、当該裁判官による更なる説明等に関する規定はなく、かえって、上訴を担当する裁判所からは除斥されるべきもの(民訴法二三条1項6号)であって、その関与は予定されていない。
□ 220421萩原孝基判決書<3p>3行目から。
そうすると、当該裁判官がした判決に関し、事実認定等の適正の証明を図らせることは、上訴制度の予定するところと整合しないということができ、こうした整合しない権利が法により創設されているとはみられない。
したがって、上訴を離れて当該裁判官に対してこうした義務違反のないことの「証明」を求める権利が訴訟当事者に付与されていると解することはできない。
□ 220421萩原孝基判決書<3p>9行目から。
(3) この点に関し、原告は次のとおり主張するが、それぞれにおいて判断するとおり、しずれも採用することができない。
また、その他の主張も採用することができない。
=>(自白の擬制)に係る自白事実認定手続きの違法 自白事実が記載されていない。
ア 原告は、行政事件訴訟法二三条の2により裁判官が証拠資料を提出して説明責任を果たす義務があることを、民事訴訟法三三八条1項四号による再審請求のために原告が証拠収集をする権利があることをそれぞれ主張する。
しかし、行政事件訴訟法23条の2は、裁判所が、被告である国等に対し、資料の提出を求め、その送付を嘱託することができるというものである。
これは、裁判所に権限を与える趣旨の規定であって、裁判所やこれを構成する裁判官が訴訟当事者に説明することを義務付けるものとは解されない。
また、民事訴訟法三三八条1項四号は、判決に関与した裁判官が事件について職務に関する罪を犯したことが当該確定判決の再審の事由となることをいうものであるところ、再審の事由は再審開始の要件にすぎない(民訴法三四六条1項)から、同号により、原告が当該裁判官に対して、証拠収集をする権利を付与しているとは解されない。
□ 220421萩原孝基判決書<3p>26行目から。
イ 原告は、裁判官が原告のいう「証明」をする法的義務を負わないという解釈は、事実認定の手続きを故意に誤った裁判官委には適用されないと主張する。
しかし、これまで説示したとおり、裁判官に上記の「証明」をする法的義務があると解する法的根拠自体が見当たらないから、故意に誤った裁判官に限ってそうした法的根拠があるとは解し得ない。
□ 220421萩原孝基判決書<4p>6行目から。
(4) 以上によれば、被告(川神裕)に対して判決の事実認定(手続き)の適正を証明することを求める法的根拠を欠いている。
2 結論
よって、原告の請求は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事12部
裁判官 萩原孝基
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