2026年9月22日火曜日

相談用 段落番号付き すっぴん版 HR 260917 自立型二審判決書 日高亮訴訟 中村さとみ裁判官 入れ子構造

 段落番号付き すっぴん版 HR 260917 自立型二審判決書 日高亮訴訟 中村さとみ裁判官

 

 

【 p1 】

令和8917日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官 山崎紗由里

令和8(行コ)239号 行政文書開示に係る原本不存在確認・履行義務違反

確認請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和8(行ウ)119)

 

判決

 

埼玉県越谷市大間野町〇丁目〇番地〇号

控訴人 上原マリウス

東京都千代田区霞が関1丁目11

被控訴人 国

同代表者法務大臣 平口洋

 

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

 

事実及び理由

 

1φ 第1 控訴の趣旨

1 原判決を取り消す。

2 本件を東京地方裁判所に差し戻す。

 

2φ 第2 事案の概要

1φ 1 本件は、控訴人が、被控訴人に対して、(1)行政事件訴訟法(以下「行訴法」

という。)4条に規走する当事者訴訟として、「国民年金保険料の納付受託事

務に関する契約書(厚生労働省が株式会社セプン一イレプン・ジャパンと締結

した契約書)の原本(最新分)」と特定された開示対象文書(以下「本件契約

書」という。)の編綴が解除されていない状態で開示すべき義務があることの

確認を求める(以下、この訴えを「本件確認の訴え1」という。)とともに

(2)主位的に、行訴法36項に規定する義務付けの訴えとして、本件契約書の

原本を開示する処分の義務付けを、予備的に、行訴法4条に規定する当事者訴

訟として、本件契約書の原本が存在しないことの確認を求める(以下、主位的

 

以上< p1 >

 

【 p2 】

に義務付けを求める訴えを「本件義務付けの訴え」といい、予備的に確認を求

める訴えを「本件確認の訴え2」という。)事案である。

2φ 2 原審は、本件訴えはいずれも不適法であり、また、その不備の内容に照らし、

これを補正することができないとして、行訴法7条、民訴法140条により、

口頭弁論を経ないでこれらを却下したため、控訴人が控訴をした。

 

3φ 3 請求の原因
原判決別紙「訴状(日高亮訴訟)」の第2ないし第6引用する

▽▽▽以下、「訴状(日高亮訴訟)」からの引用▽▽▽▽▽▽▽▽

第2 請求の原因

4φ 1 当事者関係

 

「訴状(日高亮訴訟)【 p2 】

一方、原告は行政機関情報公開法に基づき、「国民年金保険料納付受託事務に関する契約書(令和741日付け契約書)」の開示を求めた者である。

一方、被告国は、厚生労働省を通じて契約書を管理し、開示決定および原本閲覧を実施する行政庁である。

 

5φ 2 開示請求と移送の経緯

原告は会計検査院に対し本件契約書の開示請求を行った。

会計検査院は、当該文書が厚生労働省に存在するとして、行政機関情報公開法9条に基づき移送通知を発出した。

その後、厚生労働省は原告に対し開示決定通知を行い、原本閲覧を実施した。

 

6φ 3 260203原本閲覧の実施と厚労省職員の説明

原告は令和8年2月3日(以下「260203契約書閲覧 」という。)に厚生労働省において原本閲覧を行った。

原本閲覧の際、厚生労働省職員・日高亮は、以下のように説明した。

 

7φ ・厚生労働省は、契約書を 袋とじ編綴した状態で作成した。

その袋とじ編綴製本した原本を 会計検査院に提出した。

袋とじ編綴製本措置は、抜き取り差替え防止の目的でした措置である。

8φ 260203契約書閲覧に提供している契約書は、会計検査院から移送された契約書である。

9φ ・袋とじ編綴製本が解除され、文書がバラバラでありパンチ穴が開いている状態については、「 厚生労働省には責任はなく、会計検査院長(原田祐平)の責任である 」と述べた。

 

10φ 4 閲覧に供された文書の重大な異常について

しかし、原告が閲覧・交付を受けた文書は、以下のような状態。

・袋とじ編綴製本が完全に解除されている状態であった。

・パンチ穴が開いている状態。

・頁11枚がバラバラの状態。

・編綴の痕跡(ホッチキス止め)が存在しない状態。

つまり、行政文書としての体裁を欠いている状態であった。

 

「訴状(日高亮訴訟)【 p3 】

11φ この状態は、厚生労働省職員(日高亮職員 )の説明(=袋とじ編綴原本を作成した)と決定的に矛盾する。

 

12φ 5 義務付け訴訟の成立要件の充足

1)処分の申請がなされたこと

原告は、行政機関情報公開法に基づき、厚生労働省に対し契約書の開示請求を行った。これは、行政事件訴訟法37条の21項にいう「処分の申請」に該当する。

13φ 2)行政庁が処分をすべき法的義務を負うこと

行政機関情報公開法5条、行政文書管理法8条等により、行政庁は真正な行政文書を開示すべき法的義務を負う。

 

14φ 上記から、袋とじ編綴製本が解除された状態の文書は、真正な原本とはいえず、厚生労働省は、開示義務を履行していない。

 

15φ 3)原告に処分を求める法律上の利益があること

原告は、開示請求者として、真正な契約書の閲覧を受ける法的利益を有する。

真正原本が開示されていないことにより、知る権利が侵害されている。

 

16φ 6 確認訴訟の要件の充足(予備的請求)

1)確認の対象となる法律関係の存在

日高亮訴訟における確認請求は、行政機関情報公開法に基づく開示請求権に関し、被告が真正原本を保有していないことの確認を求めるものであるから、具体的な公法上の法律関係に関する争訟である。

 

17φ 2)確認の利益

真正原本が存在しないことを確認することにより、原告の情報公開請求権の実効性を確保し、将来の法的地位の不安定を解消する利益がある。

 

18φ 3)補充性の原則との関係

主位的に義務付け訴訟を提起しているが、仮に裁判所が義務付けの成立要件を満たさないと判断した場合に備え、予備的に確認訴訟を併合提起するものである。

 

「訴状(日高亮訴訟)【 p4 】

19φ 第3 訴訟物と訴訟類型の整理及び併合提起適法について

日高亮訴訟を、主位的に行政事件訴訟法37条の2に基づく義務付け訴訟、予備的に同法36項に基づく確認訴訟として提起する。

20φ 両訴訟は、行政文書開示請求権という公法上の法律関係に基づく主観訴訟であり、併合提起は適法である。

 

21φ 第4 主要事実(=真正原本不存在を基礎づける事実)の摘示

厚生労働省職員(日高亮)の説明内容は以下の通り。

22φ ・厚生労働省は、契約書は原本を、改変防止措置を講じた「袋とじ編綴製本」で作成した。

・作成後、厚生労働省は原本を、会計検査院に提出した。

23φ ・日高亮厚生労働省職員が閲覧に提供した「260203契約書」は、会計検査院から移送された契約書である。

24φ ・「260203契約書」の「袋とじ編綴製本」が解除されている点については、厚生労働省は関与しておらず、「 原田祐平会計検査院長の責任 」で改変防止措置が解除したものである、と説明。

 

25φ 日高亮職員が閲覧用に提供した260203契約書の状態は以下の通り。

・厚生労働省は、改変防止措置として、「袋とじ編綴製本」を講じたが、改変防止措置は、完全に解除されており、抜き取り、差替え可能な状態であった。

具体的な状態は以下の通り。

・パンチ穴が開いており、各ページがバラバラの状態。

・編綴の痕跡(ホッチキス止め等)が存在しない状態。

このことから、行政文書原本としての体裁を欠いていた。

 

26φ 日高亮厚生労働省職員がした説明内容と文書の状態との矛盾点について

日高亮職員がした「 袋とじ編綴製本で原本を作成した。 」との説明と、実際に閲覧された文書の状態が決定的に矛盾。

 

27φ 日高亮厚生労働省職員の追加説明。

原本の真正性を厚労省自身が確認していない旨の発言(責任の所在を会計検査院に転嫁)。

 

「訴状(日高亮訴訟)【 p5 】

28φ 260203契約書」に対して、真正性の推定が否定される事情について

文書の外形が作成者の説明と一致せず、改変防止措置が解除されている事実。

29φ 作成者自身が真正性を確認していない事実。

よって、民訴法228条第2項所定の「文書の成立の真正」の推定が適用されない( 最判平成14628日・民集5651014頁 )。。

 

30φ 上記の記載の要旨は以下の通り。

日高亮職員が提供した抜き取り・差し替えと言う改変防止措置が解除された契約書が成立真正である事実が、主要事実である。

 

31φ 第5 改変防止措置が解除された契約書が成立真正である事実についての証明責任は被告国に存すること。

 日高亮訴訟の訴訟物は、「 行政文書開示に係る原本不存在確認・履行義務違反確認請求権 」であること。

このことから、行政事件訴訟法の対象事件である。

 

32φ 行政事件訴訟法は、行政がした行為が対象である。

訴訟では、行政側(被告国)には行政がした行為が適正であることについて、主張責任が存する。

従って、行政側(被告国)は、行政自身がした主張についての証明責任が発生する。

 

33φ 開示請求では、開示閲覧に提供する文書は、原本を提供することになっている。

日高亮職員は、改変防止措置が解除されている260203契約書を、開示閲覧に提供した事実。

改変防止措置が解除されている260203契約書を開示閲覧に提供した行為が妥当であることについては、被告国に証明責任が存する。

 

34φ 言い換えると、防止措置が解かれた260203契約書が成立真正である事実についての証明責任は被告国に存すること。

被告国に対し、このことについて、証明を求める。

 

「訴状(日高亮訴訟)【 p6 】

35φ また、原告は(釈明処分の特則)行政事件訴訟法第23条の2に拠る釈明処分申立書を提出する。

 改変防止措置が講じられた契約書の書証提出し、裁判所が検証手続きをできるようにすることを、求める。

 

36φ 第6 厚生労働省の義務違反(違法性)

・行政文書開示制度における原本提示義務違反

行政機関情報公開法および行政文書管理法の趣旨から、行政機関は真正な行政文書の原本を開示する義務を負う。

義務を負っているにもかかわらず厚生労働省職員(=日高亮職員 )は、真正原本とは外形が一致しない文書を「原本」と称して提示し閲覧させた。

これは行政文書開示制度の根幹を損なう違法な公権力行使である。

 

37φ ・文書の真正性を確認していないことの自認

日高亮職員は、文書の異常な状態について、「厚生労働省には責任がない」と述べ、厚労省として原本の状態を確認していないことを自認している。

 

これは、行政庁自身が文書の真正性を保証していない事実 、と言うことを意味し、原本不存在の疑いを決定的に強める。

 

38φ ・(文書の成立)民訴法228条の推定が適用されない。

260203契約書は、作成者である厚生労働省の説明する外形(袋とじ編綴)と一致せず、改変防止措置が解除されていること。

このことから、改変された契約書である可能性が極めて高く、作成者自身が真正性を確認していないため、民訴法228条の「文書の成立の真正」の推定は前提を欠き、適用されない。

 

39φ ・原告の法律上の利益の侵害

原告は、行政文書開示請求権という公法上の法律関係に基づき、真正原本の閲覧を受ける権利 を有する。

 

しかし厚生労働省は、真正原本ではない文書を真正原本として提示したため、原告の法律上の利益( 知る権利 )は侵害された。

 

【 p7 】

40φ ・ 訴訟物と確認の利益

以上の事実から、厚生労働省が真正原本を保有していない疑いは極めて強く、原告には「真正原本不存在」の確認を求める法律上の利益 がある。

本件は行政事件訴訟法36項の当事者訴訟として適法である。

△△△以上、「訴状(日高亮訴訟)」からの引用△△△△△△△△

 

41φ 4 控訴人の控訴理由

(1) 原判決は、訴状のどの部分が不適法かを特定していない点で、重大な訴訟

手続違法がある。
(2)
 原判決は、補正可能性を無視し、民訴法140条の適用要件を欠くにもか

かわらず適用し、却下した点で違法である。

(3) 訴状の記載は明確であり、原判決の不適法認定は事実誤認である。

42φ 第3 当裁判所の判断

当裁判所も、本件訴えはいずれも不適法であり、また、その不備の内容に照ら

し、これをこれを補正することができないと判断する。

43φ その理由は、原判決「事実及び理由」の第2の1ないし4のとおりであるから、これを引用する。

▽▽▽以下、篠田賢治判決書からの引用▽▽▽▽▽▽▽▽

44φ 第2 事案の概要

1 本件は、控訴人が、被控訴人に対して、(1)行政事件訴訟法(以下「行訴法」

という。)4条に規走する当事者訴訟として、「国民年金保険料の納付受託事

務に関する契約書(厚生労働省が株式会社セプン一イレプン・ジャパンと締結

した契約書)の原本(最新分)」と特定された開示対象文書(以下「本件契約

書」という。)の編綴が解除されていない状態で開示すべき義務があることの

確認を求める(以下、この訴えを「本件確認の訴え1」という。)とともに

(2)主位的に、行訴法36項に規定する義務付けの訴えとして、本件契約書の

原本を開示する処分の義務付けを、予備的に、行訴法4条に規定する当事者訴

訟として、本件契約書の原本が存在しないことの確認を求める(以下、主位的

 

以上< p1 >

 

「篠田賢治判決 事実及び理由」【 p2 】

に義務付けを求める訴えを「本件義務付けの訴え」といい、予備的に確認を求

める訴えを「本件確認の訴え2」という。)事案である。

45φ 2 原審は、本件訴えはいずれも不適法であり、また、その不備の内容に照らし、

これを補正することができないとして、行訴法7条、民訴法140条により、

口頭弁論を経ないでこれらを却下したため、控訴人が控訴をした。

 

46φ 3 請求の原因
原判決別紙「訴状(日高亮訴訟)」の第2ないし第6引用する

□ 既に、請求の原因は中村さとみ判決書<2p>6行目からの判示で引用している。

同一内容を、繰り返している。

 

47φ 4 控訴人の控訴理由
(1)
 原判決は、訴状のどの部分が不適法かを特定していない点で、重大な訴訟

手続違法がある。
(2)
 原判決は、補正可能性を無視し、民訴法140条の適用要件を欠くにもか

かわらず適用し、却下した点で違法である。

(3) 訴状の記載は明確であり、原判決の不適法認定は事実誤認である。

△△△以上、篠田賢治判決書からの引用△△△△△△△△

 

48φ 本件訴えがいずれも不適法であり、その不備を補正することができないことは、

上記で引用した原判決説示のとおりであるから、控訴人の控訴理由はいずれも採

用することができない。

 

49φ 第4 結論

よって、本件訴えを却下した原判決は正当であり、本件控訴は理由が無いから、

行訴法7条、民訴法297条、140条、3021項により、口頭弁論を経な

でこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。

東京高等裁判所第16民事部

以上< p2 >

 

【 p3 】

裁判長裁判官 中村さとみ

裁判官 浅田秀俊 

裁判官 田中邦治

 

以上< p3 >

 

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