画像版 TS 2022年令和4年3月23日付け高橋滋答申 裁判所法82条関連の不開示決定 中村さとみ判決書
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1 TS 220323 高橋滋答申 01裁判所法82条関連
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2 TS 220323 高橋滋答申 02裁判所法82条関連
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諮問日:令和3年11月10日(令和3年度(情)諮問第28号)
答申日:令和4年3月23日(令和3年度(情)答申第46号)
件 名:奈良地方裁判所長宛て裁判所法82条に基づく不服申出書への対応に関し
て作成された司法行政文書の不開示判断(不存在)に関する件
答申書
第1 委員会の結論
奈良地方裁判所長宛「裁判所法第82条に基づく不服申出書」(特定年月日
付け)への対応に関して、裁判所における経緯を含めた意思決定に至る過程及
び裁判所の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、作成した
司法行政文書(以下「本件開示申出文書」という。)の開示の申出に対し、奈
良地方裁判所長が、本件開示申出文書は作成し、又は取得していないとして不
開示とした判断(以下「原判断」という。)は、妥当である。
第2 事案の概要
本件は、苦情申出人からの裁判所の保有する司法行政文書の開示に関する事
務の取扱要綱(以下「取扱要綱」という。)記第2に定める開示の申出に対し、
奈良地方裁判所長が令和3年9月24日付けで原判断を行ったところ、取扱要
綱記第11の1に定める苦情が申し出られ、取扱要綱記第11の4に定める諮
問がされたものである。
第3 苦情申出人の主張の要旨
平成24年12月6日付け最高裁秘書第003545号事務総長通達「司法行政文
書の管理について」(以下「管理通達」という。)記第3の1において「職員
は、文書管理者の指示に従い、裁判所における経緯も含めた意思決定に至る過
程及び裁判所の事務の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、
処理に係わる事案が軽微なものである場合を除き、司法行政文書を作成しなけ
ればならない」とあり、別文書で事案が軽微なものである場合の解釈として、
所管事務に関する単なる照会や問い合わせに対する応答、裁判所内部における
<以上1頁>
日常的業務の連絡や打合せなどが事例として示されている。
管理通達とその解釈に照らせば、裁判所法82条に基づく不服申出書への対
応に関する判断について、司法行政文書の作成を文書管理者が指示し作成する
義務があることは明白であり、管理通達の定めに違反して作成されていないこ
とはあり得ないというべきである。
第4 最高裁判所事務総長の説明の要旨
1 本件は、特定年月日付け「裁判所法第82条に基づく不服申出書」(以下
「本件不服申出書」という。)への対応に関して、裁判所における経緯を含め
た意思決定に至る過程及び裁判所の実績を合理的に跡付け、又は検証すること
ができるよう、作成した司法行政文書の開示を求めたものであるが、原判断庁
において該当する文書の探索を行ったところ、該当する文書は存在しなかった。
2 この点、苦情申出人は、本件不服申出書への対応に関する判断について、文
書の作成義務があることは明白であり、作成されていないことはあり得ない旨
主張している。しかし、裁判所法82条に基づく不服申立ては、あくまで裁判
所による監督権の発動を促すものであり、裁判所に不服申立てに対する応答義
務を課しているものとは解されない。そうすると、同条の不服申立てを受けた
裁判所としては、相当な方法で事実関係を確認し、監督権の発動の要否を検討
すれば足りるのであって、必ずしも文書を作成することは要しない。そして、
本件不服申出書への対応に関しては、監督権の発動をしないことについて口頭
での決裁を経ているため、申出人が開示を求めている文書は作成されていない。
なお、管理通達は、事務を処理するに当たって常に司法行政文書を作成する
ことを義務付けているものではない。
第5 調査審議の経過
当委員会は、本件諮問について、以下のとおり調査審議を行った。
① 令和3年11月10日 諮問の受理
② 同日
最高裁判所事務総長から理由説明書を収受
<以上2頁>
③ 令和4年2月18日 審議
④ 同年3月18日
第6 委員会の判断の理由
審議
1 裁判所法82条は、裁判所の事務の取扱方法に対して申し立てられた不服に
ついて裁判所に応答義務を課しているものとは解されず、同条に係る事務がこ
のような解釈に基づき遂行されていることを踏まえれば、奈良地方裁判所が同
条に基づく不服の申立てに対する意思決定の過程に係る文書を作成しなくとも
管理通達に違反するものでないことは、当委員会の答申(令和3年度(情)答
申第12号)の趣旨に徴して明らかであり、苦情申出人の主張は採用できない。
最高裁判所事務総長の上記説明の内容は不合理とはいえず、そのほか、奈良地
方裁判所において、本件開示申出文書に該当する文書を保有していることをう
かがわせる事情は認められない。
したがって、奈良地方裁判所において本件開示申出文書を保有していないと
認められる。
2 以上のとおり、原判断については、奈良地方裁判所において本件開示申出文
書に該当する文書を保有していないと認められるから、妥当であると判断した。
情報公開・個人情報保護審査委員会
委 員 長
髙 橋 滋
委員 門
口 正 人
委員
長 戸 雅 子
<以上3頁>
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